ジェットスター・アジア搭乗拒否 西宮の車いすの男性が人権救済申請

神戸新聞 2015/5/21 阪神
http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/201505/0008047237.shtml

 

脳性まひで、電動車いすを使用している兵庫県西宮市の大久保健一さん(38)が、ジェットスター・アジア航空(シンガポール)から搭乗を拒否されたとして21日、日本弁護士連合会に人権救済を申し立てた。
大久保さんは、昨年8月、仕事のため、同社の飛行機に1人で搭乗し、福岡空港からバンコクへ向かった。帰国する9月10日、出国審査などを経て、機体へ乗り込もうとした際、搭乗を止められた。宿泊先もなく、空港内で1泊。翌日、同じ便に搭乗することができ、帰国した。搭乗拒否の理由が分からず、後日、同社に尋ねたところ、「要介助者には同伴者がいる」との回答だったという。
21日、大阪市内で記者会見した弁護団は「一定の支援があれば1人で搭乗できる状態だった。明確な理由なく同伴者が必要と判断し、搭乗拒否することは権利侵害にあたる」と述べた。
同席した大久保さんは「他の交通機関では車いす利用者も乗車しやすくなってきているのに、飛行機は会社や機長によって対応が異なる。誰もが乗れるようなルールがつくられないと、同様の問題が起こりうる」と話した。
同社は世界22都市を結ぶ定期便があり、日本からはバンコクを含む4都市の路線を運行。「福岡とバンコクの空港で対応が統一できていなかった。最大限のケアを提供できなかったことについて、おわびする」とコメントした。